Xでいつも興味深いダイビングネタを投稿されているサイパンのAKARIさんが、以前のダイビングガイド図鑑で「サイパンをブランクダイバーの聖地にしたい」とおっしゃっていたのがずっと印象に残っていたので、追いインタビューさせていただき詳しくお話を伺いました♡
(実際にはまだサイパンには行けていないのですが、エリア情報ということで「行ってみた」カテゴリに収録してあります)
AKARIさん的ブランクダイバーの定義は?
「サイパンをブランクダイバーの聖地にしたい!」とのことだったのですが、まずはAKARIさんにとっての「ブランクダイバー」の定義をお聞きしたいです。
ブランクダイバーの定義は「人による」と思っていますね。
たとえば、私自身が以前ダイビングショップで働いていた頃は毎日鬼のように潜っていたので、3連休明けというだけで若干の違和感がありました。長期休暇が取れたときなんて、2週間のダイビングはドッキドキでした。
お客様に関しても、3か月ぶりでも「ちょっとブランクがあるので…」とおっしゃる方もいるし、前回10年前!?と尋ねてもブランクという気持ちがサラサラないという方もいます。
なので「なんとなく不安かも」と思った方はブランクダイバー、というのが今のところの答えでしょうか。
ダイビング指導団体のように「〇か月空いたらブランクです」って言い切った方が安全性が高まるのかもしれないのですが、どうしても商業的なアプローチを感じてしまうし、そういう線引きが逆にアクティブダイバーとブランクダイバーの線引きを強く引いてしまう原因のひとつという気もしないでもないんですよね。
少しでも不安があればブランクダイバーというのはわかりやすいですね!
しかも、アクティブダイバーとブランクダイバーの線引き、あるかもしれないです。夏に沖縄でCカードを取得したけど都市型や伊豆などに通う時間や気力はない、という方が「私はアクティブダイバーではないんだ」という気持ちになったり。
年に1〜2回はサイパンに定期的に潜りに来ていて、自他ともにスキルへの不安がないという方でも、「◯か月潜らなかったら」という定義にしてしまうとブランクダイバーになってしまいますからね。
ブランクダイバー復帰のきっかけで多いのは、アクティブダイバーのお誘い。双方の満足度が高まる秘訣は?
ダイビングから離れている方が「もう一度やろう!」と思うきっかけとしてはどういったものが多いのですか?
私が今までお引き受けしたリフレッシュコースで1番多い理由は、「アクティブダイバーに誘われた」というケースですね。
期間が空けば空くほど、きっかけがあっても自分1人で動き出すのはかなり難しいんだろうなと思います。逆に誰かと一緒ならまた再開する勇気を持てるなら、私がその「誰か」になれれば良いなぁとコツコツと発信しています。
誰かが一緒だと背中を押されますよね!
ご友人同士やご夫婦などでアクティブダイバーとブランクダイバーのコンビがゲストとして来た時には、どういったことに配慮されるのでしょうか?
やはり120%ブランクダイバーに全振りですよね!
それは単純に安全性というだけじゃないんです。誘った側の立場としては、このダイビングで目指したいのは「ブランクダイバーが満足してくれること」だと思うんです。誘った方の満足度と誘われた側の満足度がイコールで、ブランクダイバーの「楽しかった!」が誘った側の「よかった!楽しかった!」なんだと思っています。
なので、ブランクダイバーさんから「誘ってくれてありがとう!」の一言が自然と出るように全力投球です。
誘う側はとても責任を感じているので、ブランクダイバーが楽しんでくれるかどうかが一番気になりますよね!
ちなみに、ブランクダイバーを誘うときには、どういったことに気をつけるべきというのはありますか?
ブランクダイバーのためのリフレッシュダイビングという前提でいえば、注意が必要なのは「ポイントリクエスト」と「見たいものリクエスト」ですね。はじめに設けるハードルはできるだけ低くして、高く飛びましょう、ということです。
誘った側が「久しぶりのダイビングだから、楽しくできたらそれだけで最高」くらいの気持ちで参加してくださると、ブランクダイバー側もできた時にはより楽しく自信になるし、万が一できなかったとしても、傷になりにくい。
ポイントも日によりコンディションはまちまちなので、お任せいただけますとありがたいですね。
ああーーーやっちゃいそうです、ポイントと見たい生き物のリクエスト。特に「せっかくの海外」ともなると、誘う側もつい期待値が上がってしまうかも。
ブランクダイバーさんは、実は無理して同行者に合わせちゃっている方もいますね。
以前も9年のブランクがあったご夫婦をご案内したのですが、旦那さんはダイブマスター、奥さんの方が経験本数13本のブランクダイバーだったんです。ラウラウビーチのエントリー口で全く顔をつけることができず、30分以上浅瀬でただただ波に揺られていました。「きっと、9年前に潜った時も旦那さんに無理して合わせて怖かったんだろうなぁ」と。
でも、さすがにこのままでは9年ぶりに旦那さんとダイビングに来たことすら後悔することになっちゃいそう!と思ったので、「今回は水中で呼吸して行って帰って来ることを目標にしましょう!」ってことで、そのまま島の反対側まで車で移動して水深3mのところで呼吸の練習から始め、なんとか10分くらいのダイビングができるようになりました。他のダイバーに比べればスモールステップかもしれません。でも、「何もできなかった」で終わるより、ご自身ががんばった勇気を称えてもらいたいと思いますね。
ご夫婦でどちらかが合わせちゃうというパターン、結構ある気がしています。ダイビングの場合はちょっとした無理が大きく影響しちゃうので気をつけたいところですね。
そして、無理な時に無理と言える、その場合に見放さずに楽しめる方法を考えてくれるガイドさんがいるのは心強いですね!
もともとは1日ビーチ、1日ボートのご予約だったのですが、浅瀬のダイビングで2人で楽しそうな水中写真や動画も撮れたので、私から奥さんに「次の1本は奥さんは私と一緒にボートでクルージングにしようね!」と言いました。旦那さんからも奥さんからもきっと言い出せないだろうと思いまして。
結果、旦那さんはダイビングを楽しめたし、奥さんは一緒にいられてダイビングのストレスもなくて楽しそうでした。人の数だけ正解があるんだなあーって思いましたね。
でも、いずれにしてもまずは「またダイビングしてみたいな」という気持ちから「またダイビングしに来た」までですでに100点満点なんですよ。
その助け舟めちゃくちゃありがたいですね!AKARIさんならではの察知力なんだろうなぁ。お2人ともが楽しかったのが何よりですし、「少しずつで大丈夫」と長い目で続けてくださったらいいなぁ〜。
リフレッシュダイビングの1日の過ごし方。ダイビング以外との組み合わせもアリ!
1日の流れや潜るポイントはどんな感じですか?
リフレッシュダイビングコースは2ダイブです。
まずは器材のセッティングから使い方、スキルのおさらいをします。エントリー後もスキルのおさらいや泳ぎ方の練習などをして、とにかく不安払拭に全振りで寄り添うコースとなっています。
ちなみに、ビーチでもボートでもどちらでも大丈夫です。決まったコースではなくお客様の状況にあった内容でフレキシブルにおこないます。
以前のダイビングガイド図鑑のインタビューで「リフレッシュダイビングやチェックダイビングは1本無駄になるように感じる」とお伝えしましたが、訓練!って感じではないんですよね!
はい。リフレッシュダイビングコースだからといって練習に明け暮れるわけではなく、ちゃんとサイパンの海を堪能する時間もありますのでご安心ください。ラウラウビーチのように、ビーチダイビングでも高確率でウミガメやクマノミも見られるポイントもあります。
ダイビングはとてもメンタルが影響するアクティビティなので、まず現地まで来られている時点でかなりの勇者ですので、そこを大絶賛。それからは少し後押しのお手伝いをする気持ちでいます。
当日必ずお伝えすることは、ズバリ
「一度自転車に乗れた人は、数年ぶりに乗っても乗れるものです!」ですね。
なんとなくの感覚を思い出せれば、みなさん楽しめるのです。
感覚を思い出せればというのは、本当にそうですね。
ソロでリフレッシュダイビングというケースはあるのでしょうか?
リピーターさんならソロでリフレッシュダイビングはありますね。昔一緒に来ていた人とスケジュールが合わなくなったから1人で来られるパターンとか。
リフレッシュで初めてのお店、しかも海外はハードル高いですよね。だけど、ソロ大歓迎ですよ!
私は抜け駆けになるからソロでは行けないけど、AKARIさんのところなら全然ひとりで行ける気がしています!むしろ、ひとりのほうが楽しいかも(笑)!
ソロダイバーの場合、貸切とそうでない場合があると思うのですが、そのあたりはどうですか?
リフレッシュコースが同時に入る確率はかなり低いので、ほぼ貸切になると思います。
当日のスケジュールは貸切でもそうでなくても同じです。
ソロでリフレッシュダイビングで貸切は贅沢ですね!他のダイバーさんのことは気にせず、自分のことに集中できるんですね。心強い!
ブランクダイバーさんが「他ではなくAKARIさんのところでよかった!」と思われたというエピソードってありますか?
めちゃ難しい質問ですねぇ。ゲスト側も比べようがないし、ショップ側も比べようがないですからね。
でも、以前ご案内した25年ブランクの方からは、「やっぱりダイビングって楽しいですね!」とのお言葉をいただいたり、かなり長いブランクの方でもたいていは喜びの声をいただいていますね。
それから、うちのお店ならではなのは、マニャガハ島送迎やバナナボートなどのマリンスポーツもできるところですかね。リフレッシュダイビングしたとて、それからすぐにアクティブダイバー復帰はやはりハードルが高いから、サイパンでいろいろなマリンスポーツをやる中のひとつとして、ダイビングや体験ダイビングが選びやすいというのも利点かもしれません。
参考記事:AKARI@diver 料金表 Price List | サイパンのマリンスポーツとダイビング SAKURA MARINE
確かに!ダイビングだけに絞ってしまうと「ダイビングが楽しくなければ旅全体が…」というリスクがありますもんね。
私のイメージでは、マリンスポーツもやるという方は、「バナナボート」「パラセーリング」と並列のところに「ダイビング」がありますね。海のアクティビティの1つ。
だから、ダイビング復帰のためのリフレッシュコースというよりも、海でいろいろ楽しみたいけど、ダイビングは前回から期間が空いちゃっているからリフレッシュコースがいいかなくらいの気持ちだと想像しています。そういうスタイルも大歓迎ですよ。
サクラマリンさんは本当にできることが多いんですよね!AKARIさんと相方さんはダイビングインストラクターだけど、旦那さんたちは別のマリンスポーツが原点ですし。
私は夫とふたりだったらダイビング全振りだと思うけど、ダイバーではない友人一家を連れて行くならマリンスポーツ盛り合わせみたいなのもいいなぁと思っていて。トローリングとかも楽しそうで気になっちゃうんですよ。
こんなリフレッシュダイビングのスタイルはいかが?
「サイパンをブランクダイバーの聖地にしたい」の背景には、サイパンの海の暖かさ・穏やかさ・透明度と、日本からたった3時間で来れちゃう気軽さがあったと思います。それを踏まえて、AKARIさん的「こんなリフレッシュダイビングはいかが?」という提案をお聞きしたいです!
そうですね。ブランクになってしまう理由はさまざまですが、まずひとつめは「結婚や出産を機に独身のように気軽に潜れなくなってしまった」という方にご提案したいプランです。
パパ・ママ交代でサイパン満喫ダイビング・スノーケリングツアー
実際に、こんな感じで過ごしていただきましたよ。
初日 | パパ・ダイビング
ママと娘ちゃんは島内観光 |
2日目 | 3人でマニャガハ島ツアー |
3日目 | パパとママが交代でダイビング
娘ちゃんはダイビングしていない方とスノーケリングツアー |
参考記事:AKARI@diver 届け!!ブランクダイバーのみなさまへ!! | サイパンのマリンスポーツとダイビング SAKURA MARINE
楽しそうですね!娘ちゃんは何歳だったのですか?
1歳です!
なので、娘ちゃんは水面でぷかぷかガイドと一緒に遊び、その隙にパパ・ママが水中を楽しむという作戦でしたね。
なんだって!最高すぎます!
子連れダイビングって、子どもを託児やシッターさんに預けて親だけが海を楽しむスタイルが多くて、なんだか申し訳ない気持ちになっちゃうんですよね。
私の場合、インドネシアだったら元ダイビングガイドの夫のツテで友人に一緒にボート乗ってもらって子ども一緒に遊ばせられたりするんですが、友人なしではこのスタイルは無理って諦めていた…。
いまはドルが高くて混雑していないからこそ柔軟なプランを組めますし、海ではお子さんはいい顔しますからね。最高の思い出のシャッターチャンスも逃しません。
このときのパパが娘ちゃんを抱っこして、ママが水中にいる半水面の写真は、なんと今年の年賀状に使ってくださって!あらためてがんばってよかったなぁと思ったんですよ!
これはママさんパパさんの気持ちわかりすぎます!本当に喜んでいただけたことが伝わってきますね!
年1〜2回じっくりステップアップで、ノンダイバーからウミガメ記念撮影
続いて、いわゆるブランクダイバーとはちょっと毛色が異なるのですが、年に1〜2回訪れるサイパンで少しずつ水に慣れて、とうとうこのあいだ夢だったウミガメと一緒に写真を撮るという目標を達成された方がいるのでご紹介したいなと。
ぜひお願いします!どういった経緯だったのでしょうか?
その方はもともと30年以上、ご家族でサイパンに通っていたのです。
2019年9月に旦那さんのお友達がどこかでダイバーになったのをきっかけに、まず旦那さんがOWを取得することになって。たまたま奥さんが私のブログを読んでくださっていて、奥さんの勧めでサクラマリンにお越しくださいました。そこから、いつも旦那さんだけがダイビングへ行くようになったのですが、奥さんは水に慣れていなくてずっとホテルで留守番だったのです。ビーチを散歩したり、マニャガハ島に行っても奥さんは水に入ることはなくて。
ちょうど時代はコロナ。2022年4月にたくさんの規制の中、たぶん日本からのダイバー第1号として来てくださいました。旦那さんはダイビングへ。奥さんはもちろん留守番。
ただ、あの時は他のゲストがほぼゼロだったので、
「今は時間があるので、少しサイパンの海の中を覗いてみませんか?」
とお声掛けして、膝くらいの水深でライフジャケット、ウェットスーツと完全装備で、フロートにつかまってもらって海の中をスノーケリングではじめて覗いてもらって。
わー!どんなご様子でしたか?
奥さんは水に慣れていないので、終始怖がっていらっしゃいました。
もうね、49%が「ビビる気持ち」と51%が「とうとう海の中を覗いて魚が見られたという嬉しさ」という感じで。私はこの1%をなんとかキープしていただきたくて「5か年計画で海に慣れていきましょ♪」とずっとお声掛けし続けました。
旦那さんは、自分だけでなく奥さんもサイパンの海を楽しんでくれて嬉しそうでした。
5か年!焦らずにじっくりと進められそうですね。旦那さんも嬉しかったでしょうね!
ウミガメ撮影までに何回くらい来られたのですか?
具体的にはこんな感じでしたね。
2022年4月 | 初めてのスノーケリング |
2022年7月 | スノーケリング |
2022年10月 | スノーケリング |
2023年5月 | スノーケリング |
2023年12月 | プールで体験ダイビング |
2024年7月 | 海で体験ダイビング |
2025年1月 | 海で体験ダイビング(ウミガメと記念撮影) |
1回の滞在が2週間以上と長いので、海が穏やかな時でこちらのスケジュールに余裕がある時に誘う形を取り続けました。
本当にスモールステップですね!安心して着実に進められそうだなぁ。順調でしたか?
2025年1月まで順調だったのですが、実はついこのあいだターニングポイントがあったんです。
2024年の7月にボートでの体験ダイビングができたので、今年1月に来られたときにもボートで体験ダイビングに行ったんですね。そのときに、夏とは違う冬の水面のバシャバシャに心が折れてしまって。
その日は2ダイブできたものの、次の予定をお誘いした時にLINEで 「ボートスノーケリングにしようかなー?」 って来たんです。
速攻で会いに行って、「スノーケリングがしたいならスノーケリングをご案内しますが、ダイビングがちょっと怖いなーって思ってスノーケリングと言っているなら、ダイビングに行きましょう」とお誘いしました。
結果は2ダイブ楽しくできて、「ウミガメと一緒に写真を撮る」という大目標を達成しました。
なんと。AKARIさんちゃんと実在してるか心配になるレベルの神対応です…!
ノンフィクションで、実在しています!(笑)
私の中では「私、泳げないんです」という方をだいたいこの3つに分けて捉えています。
奥さんの場合は、真ん中。なので、「時間をかける」という答えでした。しかも、奥さんは私よりお姉さんなので、よりゆっくり丁寧に時間をかけるという作戦となりました。
ちなみに、「1番左の人ってそもそもダイビング申し込む?」って思いがちなんですが、体験ダイビングや講習でも、なんとなく友達に誘われて参加した方の中に、こういう方が紛れています。
こういう方をチーム内に見つけた場合は、なるべくムードを壊さないやり方で、これから二度とダイビングに挑戦しないとしても、せめてこのサイパンでダイビングを申し込んだことを後悔しないことが最低条件、できれば「少しは楽しかった」という感想が残る体験になるように全力を注ぎます。ときどき、そこから大転身して、ダイバーになっちゃう方もいらっしゃいます。
納得感あります!3つのタイプの見極め方はあるんでしょうか?
基本的には直接聞きますね。
あとは、朝お迎えに行った時の雰囲気、態度、視線、作業スピード、年齢、職業、家族構成、あらゆるデータをヒントにして、私の引き出しの中の似ている事象を取り出して、アレンジしてサポートしています。
これはたぶん私だけじゃなくて、ある程度の経験あるインストラクターなら皆さんやっていることだと思います。最初の書類を書いている雰囲気から、その日の仕事の大変さやスムーズさが予測できているんじゃないかな。
なるほど。前にAKARIさんが「ヘアサロンのスタイリストさんみたいな感じ」っておっしゃっていたのはこういうことなんですね。
インストラクターさん・ガイドさんにもきっと2通りいて、自分の最強スタイルで周囲を引っ張っていくタイプと、それぞれにフィットするやり方を探すタイプと。AKARIさんは後者で、ブランクダイバーや不安のあるダイバーにとっては、この「着実に進むからこそ、少しずつでもいい」ってとても心強いと思うんですよね。背中を押してほしい瞬間にはぐいっと来てくれるし。
誤解を恐れずにいうと、私にとってインストラクターという仕事は「サイパン楽しかった!ダイビング楽しかった!」というゴールに向かって、来てくれたゲストさんをあらゆる方法でご案内することなんです。
それでこの寄り添い感なんですね!
大目標を達成した奥さん、旦那さんはどんなご様子でしたか?
大目標を達成した奥さんは満足そうでしたし、旦那さんも満足そうでした!
旦那さんは次回がたぶん100本記念ダイブの予定なのですが、そのうち5本を奥さんと潜ることになるなんて想像もしてなかったでしょうね。結果オーライが1番です!
サイパンってどんな場所?
以前のインタビューでも「サイパンは穏やかな海で、近くて、実家感が魅力」と伺っています。サイパンの海にベストシーズンや台風シーズンはあるのでしょうか?
これ、よくいただく質問なのですが、実はすごく難しい質問なんですよね。
比較的、海が穏やかでテニアンや北方面などの遠征も行きやすいのは雨季(4月後半から9月前半)です。太陽光の入射角の関係で、グロットやスポットライトの洞窟内が美しいのも雨季。しかしながら、インリーフにある沈船や沈飛行機のレックは乾季でないと透明度が悪く入れないし、マダラトビエイの群れも乾季です。グロットの波も大きい日が多いのです。
台風シーズンかどうかについても同様に難しくて。サイパンの雨季はよく「台風シーズン」と言われます。ただ、台風って1年中発生するチャンスはあるのです。日本の冬に発生した台風は日本の方には近づかないというだけなんです。
あ、言われてみれば確かに。
Mayuさんも奄美に住んでいるからわかるとは思うのですが、台風シーズンの最中に 「あー、今日の海めっちゃ穏やかできれいだなー!」 っていう日ありますよね?
あります、あります。「このタイミングかー!」とよく思っています。
私もダイビングがない日に海がめっちゃ穏やかだと、「あー今日みんな来ればいいのにー」とよく思います。
でも、海外旅行は特に、行こうと思ってその日に行けるわけではないですよね。準備や計画も必要だし。だから、どんなに計画しても天気や海況に関しては完全にコントロールはできません。そのために私たち地元のガイドがいるんだと思っています。
「ここがダメならあそこ行こう」とか、「この時間ならいけそうだ」とかいろんな選択肢を持っているベテランガイドがたくさんいるのが、サイパンの魅力のひとつだと思っています。なぜなら、新規ビザが出にくいという状況のおかげで、今いるガイドさんは皆さんベテランなんです。
ぜひ、皆さんには気の合うガイドさんを見つけていただき、頼って、いろいろお手伝いしてもらってほしいですね。
あ、それが実家感なのかもしれませんね。頼れる親戚のおじちゃん、おばちゃんがたくさんいる。
そうか。「いつでも穏やか」は「いつも天候が一定」ではなく「いつ行ってもどこかしらが見どころ」「何かしら行ける場所に案内してもらえる」ってことなんですね。
つまり、いつ行っても「ベストシーズンに来れた!」と思える海にしてくれる人たちがサイパンにはいっぱいいると。まさに、どこで潜るかより「誰と潜るか」ですね!
そうですね!
あとは、ボートダイビングに慣れない人にとってきっと嬉しいのは、ボートに乗ってからあっというまにポイントに着くこと。移動時間が短いというのが、私がサイパン移住を決めたきっかけの1つになるくらいです。そして、通常は2ボートダイブで一度ボートを降ります。午後は1ダイブで終わるパターンもあります。近いからこそ、柔軟に予定を組みやすいんですよね。
船酔いダイバーさんには安心ですよね。食事できるし。おまけに、移動距離でいえば飛行機も3時間半とあっという間!本当に実家感がすごいです。
ところで、ダイビングや海遊びについてはかなり解像度が高まったのですが、その他のアクティビティって何かいちおしってありますか?
そこなんです!今1番のサイパンの課題。サイパンの新しい情報がなさすぎる。
スキンダイブ、歴史、サンセット、スカイダイビング、ジェットスキー、推しポイントなんてたくさんあって、実は私たちが普通と思っていることが誰かの大正解かもしれなくて。いろいろ考えたら、全てが正解なんじゃないかなって思い始めちゃうんです。
ひとつひとつに刺さる方は絶対にいますよね!
だから、私はふり出しに戻って、「久しぶりに潜ってみたいな」と思っている人が再挑戦できる場所になったらいいなーって思っています。
そうですね。せっかくダイビングに興味があるのなら、自分のペースに合わせて潜れる環境を見つけてぜひ挑戦してもらいたいところ。サイパンは強力な候補になりそうです。
お話聞かせていただき、ありがとうございました!
おまけ:推しポイント検証してみた!
AKARIさんが「誰かの大正解かもしれない」とおっしゃっていた推しポイント候補、ちょっと調べただけでいろいろ出てきました。えー!いきたい!
スキンダイビング
サンセット
スカイダイビング
ジェットスキー
ラッテ・ストーン
マリアナ諸島の古代チャモロ文化の遺跡で、何のために作られたのかは解明されていません。でも、サイパンの人たちにとって大切なアイデンティティ。
南十字星
サイパンの星空には南十字星が輝きます。光害が少なく、空気が澄んでいるため星空観測に適しているそう。観測スポットに30分で行けちゃうのも魅力ですね!
「ただいま」の坂道
サイパンリピーターさんはこの坂道を見ると「実家に帰ってきた!」という気持ちになるそう。そういう気持ちが高まる場所ってありますよね!
フレイムツリー
「サイパンの花といえば」で思い起こされることが多いという赤い花。情熱的な色とかわいらしい形で魅了されますね。
サイパンのお土産
サイパンの歴史
ダイビングエリア
地図
いかがでしたか?今回は「ブランクダイバー」と「サイパン」にフォーカスしてみました。身近にいる、きっかけ待ちのブランクダイバーさんがいたら、ぜひもうひとつの実家・サイパンへ♡
私も早くAKARIさんに会いたい〜!
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