ダイバーの正体に迫る本企画、27人目はぐび姉さんです。よろしくお願いします!
ぐび姉さんプロフィール
AOWダイバー。数年前から経験本数は永遠の450本(理由は後述)。神奈川県在住。ウミウシと愛車とスノボと葉山と漫画とアニメと旅行と海と酒と夫と息子をこよなく愛するレジン作家。Xでは日常やダイビングについてつぶやき中。
海が怖い!でも、徐々に「好き」という気持ちが大きくなっていき、海好きダイバーに
まず、ダイビングを始めたきっかけについて教えてください。
両親が海外旅行とダイビングが好きで、よく海に連れて行ってもらっていました。10歳になる頃に自然と旅先のバリ島で始めました。
バリだったのですね!ウミウシリゾート「トランバン」との縁を考えると感慨深いですね。初めてのダイビングの印象はどうでしたか?
当時、海でもプールでもよく溺れて助けられていたので、海に対して強い恐怖心がありました。初めてのダイビングでは浅瀬のビーチでインストラクターさんがずっと片手を繋いでくれていたのですが、「うわぁーマスク曇ってきた!何も見えない…早く終わらないかな…怖…」と目を閉じながら、ただ手を引かれているうちに終わりました。
なんと、そうだったのですか!我が子をダイバーにしたい私としては、いろんな意味でその後が気になります。
その後も度々ダイビングに挑戦していたのですが、いかんせん怖くて目を閉じたまま引っ張られているだけなので当然上達もせず。船酔いや波酔いも酷い方だったので苦行に感じる時さえありました。
それでも海の中の音やキラキラとした光が好きで、勇気を出して目を開けたときに飛び込んできた景色がいつもあまりにもキレイだったので、徐々に…本当〜に徐々に苦手な気持ちより「好き」という気持ちが大きくなっていった感じですね。
高校生になる頃にはすっかりダイビング好き人間に成長して、自分から「次はここで潜りたい!」と言うようになりました。今となっては諦めずに何度もキレイな海に連れ出してくれていた親に感謝しています。
余談ですが、ダイビングを通して海好きにはなったものの実は今も全く泳げず、何度も溺れたトラウマでウェットスーツを着るかフィンを履いていないと怖くて。どんなに浅瀬の海でも入れません(笑)
なので、自分の子供にはダイビングの前に、まず水泳ができるよう練習させようと思っています!
この体験談はすごく勇気が出ますね!最初怖くても、なんなら今も怖くてもダイビングを楽しめる可能性があるということですもんね。そして、実は私も泳げないので、ウェットスーツとフィンの安心感めっちゃわかります!
mayuさんも泳げない仲間でしたか!フィンの浮力と推進力、本当に感動しますよね!
ですね!ところで、この頃はまだウミウシには出会っていないと思うのですが、どういった基準で潜りたい場所を選んでいたのですか?
暖かくて透明度が高くてサンゴがキレイな場所だと怖くないし泳いでいて気持ち良く好きだったので、ハワイ、グアム、モルディブ、フィジー、サイパンなど、いかにも日本人が好きそうなTHE南の島に片っ端から行っていましたね。
海中の写真集を集めていたので「キレイそうだな」と思ったところをリクエストしたり、学校帰りに通りかかった旅行代理店で気になったパンフレットを数部持ち帰って父の仕事机にポンと置いておいたりすると、次の旅先になっていることが多かったですね。
今ならネットで調べたりインスタを見たりして決めるんでしょうけど、なにしろ20年前なのでアナログな方法で行き先を決めていました。
そして、あちこち行っていたなかで大学生時代にハワイで運命の出会いを果たしました(笑)
ぐび姉さんといえば!ウミウシですね!
ウミウシとの運命の出会いと、「会いたいのに会えない」5年間
それでは、ウミウシとの出会いを聞かせていただきましょう!
ハワイでのボートダイビングで、ウミガメが住んでいてサンゴもキレイなポイントに行った時に、インストラクターさんが砂地を指さしたんです。そこに、キャラメルウミウシがいて。二次鰓をふりふりしながら歩く姿が美しすぎて一瞬でパニック状態になりました(笑)
「ハァッ!!なに!!これ!なに!!」
と叫んで、この時は自分のカメラも持っていなかったので、ジェスチャーでお願いしてインストラクターさんが持っていたカメラで撮ってもらったのを覚えています。
お客さんを撮る用のカメラだったので、後から見せてもらったら全然撮れていなくて笑いました(笑)
(笑)
今まで海の中で紹介してもらったどの生き物とも異なる色と姿に胸が昂り、船に上がってからも「なんという生き物?どういう生態?他の海にもいる?」といろいろ質問攻めにしたのですが、「あれはシースラッグ。あとは…わかんない」と。「なんかいたから紹介しておくか〜」くらいの感じだったみたいです(笑)
帰国後、すぐにネットや本屋さんに図鑑や写真集を探しに行きました。でも、当時は日本語版のウミウシ図鑑は数冊しか販売していなかったのです。
そんな限られた情報しか得られない時代にもウミウシ成分を与えてくれたのが小野篤司さんや鈴木敬宇さんたちの図鑑『ウミウシガイドブック1〜3』と今本淳さんの写真集でした。
今はダイバーならきっと誰でも知っている海のアイドルが、あまり知られていなかったんですね!
そうなんです。当時の私が現状を知ったら、血の涙を流しながら羨ましがると思います(笑)今なんて本屋に行けばそこそこウミウシ関連の書籍と出会えるし、街を歩けばウミウシのかわいい雑貨があったり、ウミウシグッズを作る作家さんもたくさんいらっしゃって思う存分「推し活」できますからね。
この頃から私のダイビングスタイルが少しずつ「リゾート目的」から「ウミウシ寄り」に変わり始めました。最初は旅先でダイビングする時に、その場でインストラクターさんにウミウシをリクエストする流れでした。でも、「ウミウシがいるなら日本でも潜ってみよう」と沖縄本島や離島にも通ったのですが、ホームページにウミウシの写真を乗せているお店で申し込んでも、一般的なダイビングスタイルだと紹介されるのは多くて2〜3種、イボウミウシオンリーの時や、ノーウミウシの日もあって。段々とウミウシが見られないダイビングに物足りなさを感じるようになりました(笑)
ちなみに、この物足りなかった5年間に始めたのがレジンによるウミウシ作りです。ウミウシに会いたすぎて、会えなさすぎて、「じゃあ、自分で作ればいいじゃない!」と思い立って今に至ります(笑)
なんと!「会いたいのに会えない」という気持ちが、あのかわいいハンドメイド作品の原点だったんですね。
そこから5年くらい経った頃にX(当時はTwitter)で「もっとウミウシを見せてくれるショップないかなぁ」と呟いたところ、「世界のウミウシ」の中の人から「沖縄のオーシャンブルーさんに行ってみたらどうでしょう」と言われ…これが本格的なウミウシダイビング人生が始まった瞬間でした。
ウミウシ好きなら一度は見たことある!?あの「世界のウミウシ」さんですね。
この時にお世話になったオーシャンブルーの今川さんから紹介してもらって、城ヶ島のウミウシハンターズや八丈島のコンカラー、浮島や雲見や串本と全国各地のウミウシ専門ダイビングショップの存在を知り、あっという間にのめり込み…。そこからはもうウミウシダイビング以外では満足できない体になってしまいました。
初めてのトランバンも、小野先生を紹介してくださったのもオーシャンブルーさんなので、一生通い続けようと決めております(笑)
ウミウシ専門のダイビングショップさん、ずーっと気になっています!具体的にはどんな感じなのでしょうか?
オーシャンブルーさんのウミウシダイビングは割と王道なスタイルだと思います!インストラクターの今川さんがひたすらウミウシを見つけては教えてくれて、ゲストが複数人いる場合はリレーで場所を伝えていくという。
ただ、これがまた、慣れているゲスト同士であれば全く問題ないのですが、いかんせん今川さんが見つけるウミウシは本当に2mmとか激小の時もあるので、教えてもらってOKサインを出した後で瞬きすると見失うことも…。次のウミウシを探しに行こうとする今川さんを引き止めて「ごめん、もう一回教えて!!」と叫んだことが何度もあります(笑)
2mm!!水中でそのサイズのウミウシを見つけられるなんてすごすぎます!
割と慣れている方であるはずの私でも見失うサイズなので、「ここだよ〜!」っと次の人に伝えても、「え、どこ?」って顔されることもしばしば。細長い棒で「これ!!ここにいるよ!!」と指しても小さすぎて相手に伝わらなかったり。
そんな時は、自分のカメラで撮ったウミウシを拡大して見せてウミウシがいることを伝えるんですけど、そのやり取りをしている間に私も見失ってしまって、お互いごめんのジェスチャーを送り合ったり。愛した相手があまりにも小さい生き物だと、こういう苦労も多いです(笑)ウミウシ好きあるあるかな?
カメラで撮影して拡大というのはいいアイデアですね!それにしてもウミウシダイビング、本当に楽しそうですね。
この広い海で小さい生き物を探す、その「宝探し感覚」も含めてウミウシダイビングって楽しいんです!
いいなあ。実は私はまだウミウシダイビング未経験というか、以前何度か奄美でチャレンジしかけたのですが、毎回風やら何やらで「ウミウシの壁」に行けなくて。
奄美でそれはもったいない…!奄美もかなりのウミウシの宝庫で、ネイティブシーさんやネバーランドさんの大手はもちろん、ここ数年で新屋さん(LeapScubaAmami)や早梅さん(ONE LOOP)などウミウシに強いインストラクターさんたちが次々とダイビングショップを開業しているので、ウミウシ好きにとって奄美は今ホットスポットだと思っています!
ここ数年は妊娠・出産で行けていないのですが、それまでは毎年必ずウミウシに会いに通っていたくらい大好きな海なので、子育てが落ち着いたらまた通いたいです!
ひゃー!そこまで奄美はすごかったのかぁ…!お話を聞けば聞くほどやってみたくなります。これはなんとしても行かなければ。それではここで、ぐび姉さんにとって印象的だったウミウシランキングTOP3を聞かせてください!
3位は迷ったけど、タイガーバタフライこと「クロスジウロコウミウシ」です!
セブのマクタンはウミウシの宝庫なので今まで何度かお世話になっているのですが、タイガーバタフライのために訪れた際、まさかの1本目のエントリー2分後にはもう会えていて笑いました。船から飛び込んで水深5mもないような激浅の砂地に…まさか推しがいるとは思わないじゃないですか…無防備すぎるやろ…!
セブに着いて早々に目的を果たしてしまったのですが、その後もウミウシにたくさん会えたので本当にセブの海、大好きです!!
あの女王様のような、めちゃくちゃキレイな子ですね!うらやましい!
2位は、この子に会うためにトランバンに通っています!
「ホホベニモウミウシ」ちゃん!!
トランバンにあるホホベニモがいるポイントに行きさえすれば、1年中ほぼ100%会えるっていうのも最高なんですよね…!雨季だと土砂が流れ込んでそのポイントに入れないこともあるそうなのですが、乾季であればほぼほぼ会いに行けるアイドルなわけです…。
私が制作しているフィギュアの中でもダントツ人気の子です!だってね、もうね、本物が異常にかわいいんですもの…。
ホホベニモちゃんは…!本当にかわいいですよね!最近ラウンジさんのブログでも記事になっていましたが、私も会ったらあのテンションになるだろうなぁ…。さて、いよいよ1位です!
1位はもう予想通りでお恥ずかしいくらいですが、やっぱり「アオミノウミウシ」ですね…。
初めて会ったのは7年前。当時はまだ都内に住んでいて、湘南での出現情報をキャッチして友達に車を出してもらってすぐさま飛んでいきました。
海岸線を2kmくらい端から端まで中腰で何時間も歩いて、腰痛爆発させつつ真っ黒に日焼けしながらアオミノを探した結果、50匹以上見かけたかな(笑)
みんなカツオノエボシやカツオノカンムリたちと一緒に砂浜に打ち上がって干からびかけていたので、その場に落ちていた容器で拾って1匹1匹海に還しました。
その数年後、縁あって葉山に住むことになり、家からすぐの海岸に年に1〜2回アオミノが流れ着くことがあるので、「もしかしてあの時に助けた子たちの子孫が恩返しに来ているかも…」なんて思いながら毎年探しに行っています(笑)
すごい!それはきっと子孫の恩返しですね(笑)
永遠の450本、その理由
プロフィールをお伺いした時に「本数はずっと450本のまま」とのことでしたが、理由を聞いてもいいでしょうか?
ダイビングを始めて15年目の年に、本州の冷たい海にいるアオウミウシたちに会いたくて潜りに行ったときのことなのですが、リゾートだと器材セッティングをお店側でやってくれることが多かったので、講習以外で自分で器材セッティングしたこともなく、ダイブコンピューターどころか、マイ器材を何も持っていなかったのです。「そんなので450本も潜ってきたのか!」とキツく怒られて、ショップの隅でメソメソと泣きました(笑)
なので、それ以降はもう本数を数えるのをやめて、また1から初心者として潜っています。
な、なんと!そんなふうに責められてしまったら心が折れそうなものなのに、やめなかったのすごいです。
「日本のダイビングってみんなこんな高圧的な感じなの…!?」と気になって、帰ってすぐに他のショップに次のダイビングを申し込みました(笑)
他のショップでも「セッティングはできた方がいいよ」ということで少しずつマイ器材を揃えて覚えていったのですが、わからないことは優しく教えてもらえるし、大好きなショップさんともたくさん巡り会えて、日本でも快適なウミウシダイビングライフを送っています!
でも、もし、日本全国のダイビングショップが私とは合わなかったとしても、ダイビングをやめるという選択肢はなかったですね。きっとまたリゾートダイバーに戻って、お姫様ウミウシダイビングを満喫していたと思います(笑)
ぐび姉さんかっこいいです!
流氷ダイビングでは、極寒の死の海で必死に生きるウミウシたちに感動
これまででウミウシとの出会いが何よりも衝撃だったと思うのですが、その他にも衝撃的なダイビングはありましたか?
ひとつめは、夫に誘われて行った流氷ダイビング…でウミウシ探しをしたことです!
流氷そんなに興味ないんだけどナ…と失礼なことを考えていたのに、いざ行ってみると流氷の下にはウミウシがわんさかいて衝撃でした。
流氷ダイビングでウミウシですか!流氷ダイビングについて、まずは聞かせていただいてもいいでしょうか?いつものダイビングとはまったく違いますか?
準備から実際に潜るまで、めちゃくちゃ大変でした(笑)
まず装備がないのでレギュレーターは寒冷地用のものを現地でお借りしたのですが、ドライスーツのインナーや靴下など普段よりだいぶモコモコしたものを揃えていきました。なにしろ水温マイナス2度なので…南国ダイバー出身の私としてはどう準備しても不安でしかありませんでした。
結論から言うと、陸はマイナス15度、水温マイナス2度の極寒の世界で、数万円もしたウィーズルのモッコモコつなぎインナー着用かつヒートベストをMAX温度で使ったにもかかわらず、器材セッティング中から寒さで泣きたくなるし、器材もカメラもみるみるうちに凍っていくし、エントリー後3分はアイスクリーム頭痛がすごいし、エキジット後は唇腫れてタラコ唇になるし、眉毛・睫毛・鼻水が全部凍って笑える顔になっているしで、もうめちゃくちゃでした。
今思えば、インナーがお高いウィーズルでなくお財布に優しいユニクロでも、結果は同じだったんじゃないかと思っています(笑)
なので、これから流氷へ行く人に向けて私なりのアドバイスをするなら、「何をやっても寒いので無駄な課金はやめて全力で短期決戦に挑め!」ですね(笑)流氷ダイブは基本的には1ダイブ15〜20分程度なので、限界が来る頃にはもう上がっているのでね。
うわわわ、すごいハードですね!
そんな思いをしてでも行きたくなるほど、流氷の下は今まで見たこともない美しい世界が広がっていて心が震えるほど楽しかったのですが、とにかく私の記憶に残っているのはその流氷下で生きている生き物たちの姿でした。
エントリー直後に広がっていたのが衝撃的な光景だったのですが…あちらこちらでやたらと魚が死んでいる(笑)あんまりないじゃないですか、魚が死んで落ちている海。
「これは何事!?」と思っていたら、どうやら水温が低くて耐えられなくて死んでしまったイワシたちだったらしくて、知床ダイブ1本目にしていきなり過酷な自然界と生きる厳しさを目の当たりにしました。
さすがに魚も寒さで死ぬような世界ではウミウシおらんか〜と思ったのも束の間、少し心に余裕が出てきた2本目。ついいつもの癖で、流氷が浮かぶ上ではなく下の岩場や横の岩壁や藻場を見ていると…
「ん?あれ、まさかウミウシ?あれ?あれもウミウシちゃう?あれ?もしかして、もしかしてこの海ウミウシめっちゃおる!?」
1ダイブごとの時間が短いので正直まぁウミウシは無理やろうと探すのも諦めていたのですが、なんというか探すまでもなく割といて…そこからは完全に生き物探索モードのスイッチ入っちゃいました(笑)
寒さで魚も死んでしまう極寒の海でも、一生懸命に生きているウミウシ、全力で推したい…!
ウミウシがいるだけで驚きでしたが、そんなにもあちこちにいるんですね。
そうなんです。そして、いざ「いる」とわかると見えてくるのが海の世界。
ソボルイミノウミウシ、オショロミノウミウシ、スギノハウミウシ、ホッカイミノウミウシにシロホクヨウウミウシ…普段見ないような初見の子もたくさんいて、寒さも忘れて大興奮で写真を撮っていました。…流氷そっちのけで(笑)
一緒に行ったカメラマンの茂野さんに「こんなに流氷を見ずに下を向いてばかりの人初めて」…と言われて大変申し訳なかったです(笑)
他にも目を凝らせば見たことのないクラゲが浮遊していたり、何かしらの稚魚が必死に泳いでいたり、巨大なミズタコが死んだイワシ食べていたり…。第一印象はイワシのせいで「死の海」だったのですが、よくよく観察してみるとあちこちで必死に生きている子たちがいる、ほんとーーーに楽しい海でした!
「もう一回行こう!」と言われたら、ちょっと考えさせて!!と言いたくなるほど寒さは辛かったですが、一生の思い出に残るダイビングになったのは間違いないです。
詳細な流れや様子は夫のブログに詳しく書かれているので、興味があったらぜひ参考に!
記事読ませていただきましたが、かなりイメージが湧きました!やっぱりめちゃくちゃ寒そうですね(氷)こんなところにもウミウシがいるなんて驚きです。
憧れの小野にぃにぃとウミウシ2日で100種に出会う!
衝撃的なダイビングの続きをお願いします!
もうひとつは、小野にぃにぃ(小野篤司先生)と座間味の海で潜ったことです!
小野にぃにぃといえば、ウミウシ好きの間では憧れの存在。ウミウシを好きになってすぐの頃、手に取ったウミウシ図鑑の著者が小野にぃにぃだったので「いつかお会いしたい」と思っていたのですが、6年前に知人の紹介で運良く一緒に潜らせていただくことになりました。
「もう年だから見えないんだよなぁ」と言いつつ、米粒より小さいウミウシをバンバン見つけてくださり、2日間でまさかの100種類を超えるウミウシを紹介してくださり…。おかげさまでSDカード容量はパンパン。推しの供給過多で幸せすぎて、座間味の海で死ぬのも悪くないな…と本気で思うほどでした(笑)
小野にぃにぃは実績もさることながら、人柄がとても素敵でした!と言っても、もうインストラクター業は引退されているので、今まで3度お会いしただけなのですが…。
小野さんは一度「世界のウミウシ」さんのブログ企画でインタビューさせていただいたことがあるのですが、とても遊び心のある方ですよね。どんなウミウシが印象的でしたか?
座間味では主にブツブツサンゴというポイントの周りで潜っていたのですが、そのポイントはただひたすら一面、珊瑚のカケラ(死骸)があるだけのガレ場で…。
最初エントリーした直後「え?何もない…何もなさすぎる…岩も壁もない、ただ珊瑚が死んでいるだけのこんな場所に、本当にウミウシが?」と思っていたのですが、落ちて積み重なっている大量の珊瑚の死骸をよくよくよーーーーくみてみると、その上をウミウシたちがわさわさと歩いていて(笑)
小さなガヒミノやヒブサミノやサビイロミノなどのミノウミウシだけで20種は見たかな?あと、小野にぃにぃ由来のニイニイミノウミウシが見られたのも嬉しかったです!
それから、普段は見ないミドリガイやウミコチョウやブドウガイの仲間もたくさんいて、アメシストウミウシ、チギレフシエラガイ、エレガントヒオドシもこの時が初見だったので、もう終始大興奮でした!
一緒に潜ったメンバーは小野にぃにぃをはじめ、他にも日本全国のウミウシ専門のインストラクターさんが数名いたので、みなさん探す能力が高くて…。
10人ほどいたメンバーの半分がインストラクターさん、残りは皆さん私より遥かにベテランウミウシダイバーだったこともあり、先ほども話題にした「ウミウシ伝達リレー」が驚くほどスムーズにおこなわれたので驚きました(笑)
10人でリレー成功はすごいです!
「ここだよ〜」と指差そうとしただけでOKサインが返ってきて、大人数でのリレーなのにほとんど誰もロストしない。なんなら小野先生や今川さんが見つけていないウミウシも出してくる人たちだったので、ペーペーの私はお役には立てなくても足だけは引っ張りたくない、絶対ウミウシロストだけはするものかー!!となかなかのプレッシャーの中で参加させていただきました(笑)
その甲斐あって、2日間6本で100種類以上のウミウシと出会うことができたので、この時のダイビングが今までのダイビングで一番最高に幸せで楽しかったです。なんせ100匹じゃなくて、100種類ですからね…会った子達はもう数えきれません(笑)2日間で発見したウミウシ100種類を超えるダイビングができたのは、この時の座間味とバリのトランバンくらいなので、とても印象に残っています。
私が自力で見つけたのはほんの数種だったので、いっぱい見られて嬉しくもあったのですが、「自分でもたくさん見つけてみなさんに貢献したい!」と強く思いました。
憧れの小野先生と潜れた上に、ウミウシまみれだった夢の2日間。これからの人生でこのダイビングを上回るダイビングができる日が来るといいんですが(遠い目)。
その翌年も同じメンバーで座間味ツアーに行く予定だったのですが、コロナ禍でツアーがなくなってしまって…。それ以降開催されていないので、もしまた座間味に行く機会があったら、今度こそ自分でもたくさんのウミウシを見つけたいですね♡
愛がなせる技!レジン作家「海の宝石や」としての顔
実は私にとっては「ぐび姉さんといえばウミウシ」くらい「ぐび姉さんといえばレジン作家さん」という印象が強くて。赤ちゃん連れで神戸のイベントにお邪魔したのもいい思い出です!先ほど「会えない寂しさを埋めるために始めた」とのことだったのですが、レジンってめちゃくちゃ難しくないですか?どのくらい試行錯誤されたのでしょう?
最初はオーブンで焼くと固まるポリマークレイでウミウシ数匹を作りました。これもまあまあかわいくできたのですが、もっと宝石のようなキラキラ感が欲しいと思ったんです。そこで、ジェルネイルの素材(UVレジン)で作ってみたいなと思って、まずは最低限の材料をAmazonや手芸店で集めました。
レジン制作初日に作ったのが、今でも作っているちびうし(ウミウシをまるくデフォルメしたフィギュア)の原型になっているのですが、最初からかなりかわいい子ができちゃって「やべ、才能しかない…」と思ったのを覚えています(笑)
最初のうちは、「どうせ作るなら24時間一緒にいられるよう身につけられるものを作りたいな」と思って、ウミウシの指輪やネックレスを作っていました。
が、そこですぐに「指輪もネックレスも大量に作っても身につけられるのはせいぜい1〜2個…せっかくかわいくできても、こんなにあっても意味ないわ…自分首一個しかないし…」と思って、次に念願だったリアルなフィギュア制作に取り掛かりました。
自分で言うのもなんですが、正直なところ試行錯誤するまでもなく何故か1匹目からかわいいアオウミウシのフィギュアを作れてしまって…なんでしょうね、ウミウシ愛のなせる技だなって感じでした(笑)
その後も様々なレジン液や素材を試したりしてブラッシュアップはしているのですが、手元に残している初期の作品もかわいいなーと思って今でも大事に取ってあります(笑)一応、芸術関係の大学を出ているので、なんとなくのノウハウは頭にあったのかもしれません。
あのクオリティが初期からだなんて、愛が深すぎますね!作り始めてすぐに、ハンドメイド作家さんとして活動されたのですか?
作り始めて4か月が経った頃、ミゾレウミウシのフィギュアを作ってTwitterに投稿したところ、初めて「いいね」が100を超えました。
そこで「販売しないのですか?」「通販予定はありますか?」などのありがたいコメントをいただき、そんな嬉しいお言葉を頂けたなら、ほな売るかと!
もともと大学時代からよくハンドメイド品がたくさん販売されているデザインフェスタというイベントに遊びに行っていて、「いつかは出てみたいな〜」となんとなく思っていたので、早速申し込みました。デザフェスのお客さんはウミウシを知らない人が大半なので、ウミウシという存在の周知にも繋がると思って(笑)
案の定「ウミウシって何?」って人が多かったので、ウミウシというのはですね、とオタク特有の早口トークで説明して、一般の方に興味を持っていただけるのがとても楽しかったです(笑)
それからは、毎年遊びに行っていたウミウシグッズオンリーの販売イベント「ウミウシ展」(原宿)に出展するのを目標にしていました。
フィギュアを作り始めて6年後にその願いは無事に叶いまして、大好きなウミウシ作家様たちに囲まれて、ウミウシだらけの空間で販売した期間は最高に幸せでした!
今でもウミウシグッズを作ってくださる作家様はみんな推しです…!
実際にイベントブースにお邪魔したときに印象的だったのはウミウシだけでなく、海の青の表現の美しさとヤドカリなどかわいい生き物が溢れていて。どういったテーマで制作されていますか?
実際に海で生き物を見たときに感じる、「ハァ!キラキラ!!キュン!!かわちぃ!!」という気持ちを持ってもらえるような作品を作ろうと心がけています。
最初にフィギュアを作りはじめたときに、やっぱりよく見ている・知っているウミウシは上手に作れるけど、あまり知らないウミウシはかわいくできないと感じたので、そこからはマイルールを設けて「自分の目で見て、写真に収めて、全身を観察できた子だけをフィギュア化する」ことにしています。
それと、かわいい作品に仕上げるためにも本当に自分がかわいいと思った子しか作っていません(笑)逆に言えば、かわいいと思ったらウミウシ以外にもヤドカリやミナミハコフグ、チンアナゴなどもこっそり作ったりしています(笑)
あとは、海の中の世界を知らない人にも、こんなにキレイでかわいい生き物がいること、そして海中のキラキラした世界を少しでも伝えられたらと思って、なるべく透明感ある作品を作るよう心がけています。
私はあの時、ウミウシグッズを買うんだ!と心に決めていったのに、ついついヤドカリのかわいさに当てられてしまってお迎えしましたからね…作家さん自身のキュンキュンって伝わりますね!ご結婚、出産とライフイベントがたくさんあったと思いますが、今後も作家活動は継続されますか?
小さい子どもがいるのでイベント出展の頻度は今までより少なくなるのと、東京と大阪以外の遠征が難しくなりそうなのですが、これからも作家活動はまだまだ続けていくつもりです!
ウミウシのかわいさがもっと世間に広がれば、世の中にウミウシ雑貨がもっと増えてウミウシオタクの私もウハウハですし、ゆくゆくは犬、猫、鳥に並ぶくらいウミウシの知名度が高くなるのが密かな野望なので、それまでは微力ながら作品を作り続けようと思います!(笑)
今後も年に2〜3回ほどは関東か関西に出展予定なので、少しでも興味がある方は実際にお手に取ってみていただけると嬉しいです!
お子さん生まれてからもパワフル!いつか私も子どもを連れて行って見せてあげたいなあ。今後のご活躍も楽しみです!
子どもとダイビング、ロンブロンのイトクズメリべ、海中ウミウシ作品撮影。すべての夢を叶えるためにも海に潜り続ける
今後やってみたいことはありますか?
第1位は「いつか子どもと一緒にダイビングしたい!」、第2位はウミウシの聖地「ロンブロンでイトクズメリべに会いたい!」、そして第3位は「自分のフィギュアを素敵に撮影すること」です!
1位は言わずもがなですね。2位はイトクズメリべの姿形がとにかく不思議・魅力的・美しすぎて…日々動画や写真は眺めているのですが、いつかイトクズメリベのフィギュアを作るためにもぜひ直接会いにロンブロンに行きたいです!
3位のフィギュア撮影は、実は一度、大瀬崎で挑戦したことがあるのですが、少しでも流れがあるとフィギュアが浮いて流れてしまって思ったように写真が撮れなかったのです。いつか撮影用に重めに改造したフィギュアで撮影し直したいという野望があります(笑)
フィギュアでなら、日本でもホホベニモウミウシの撮影ができるので…!(笑)
しかし、とにかく全部の夢を叶えるためには、これからもダイバーとして海に潜り続けなければならないので、産後すっかり落ちた体力を回復するためにも日頃から運動しなきゃな〜と思っています。思っているだけで、まだ何もやれていないんですけど…(笑)
イトクズメリベのフィギュア!あの繊細な姿がフィギュアになったら美しいでしょうね!海中での撮影も、いちファンとして楽しみに待っています!お子さんとのダイビングも楽しみですね!
それでは最後に、メッセージをお願いしたいのですが、今回はダイビングを続けようか悩んでいる方に向けてぜひお願いします!
私も初心者みたいなものなので偉そうなことは言えないのですが、たとえば海で怖い思いをしたとか、ショップの人や他ダイバーの態度で不快な思いをして、「もうダイビング嫌だな」「潜るのやめようかな」とやめてしまうのはもったいないなと感じます。
ダイビングショップはめちゃくちゃ当たり外れがあるし、お互い人間なのでダイビングスタイルや考え方が合う・合わないは必ずあると思うので、海が嫌いとか海が嫌になったという理由でないなら、もう少しだけお店を変えてチャレンジしてみるのはいかがでしょうか?
ショップは日本だけでも全国にたくさんあるので、きっとあなたに合うショップはあるはずです!
「前にこういうことがあって怖かったです」「ブランクがあって不安です」と言えば、気にかけて優しく教えてくれるショップさんは必ずありますし、「スタイルが違うな〜」「なんかこれ好きじゃないな〜」と思えばお店も海も変えてみたら「あっ、好き!」に出会えるかもしれません。
ダイバーにもインストラクターさんにも、合う人・合わない人がいると思うので、もし嫌だと感じる人に会ったら「たまにはこんな人もいるよね!」とおいしいものでも食べて忘れてしまえばいいと思います(笑)
せっかくダイビングに興味を持って始めてみたのだから、もっともっと世界中の素敵な海を探しに行きましょ〜!!
初心者の方でもそうでない方でも、もしショップやスタイルについて相談したいことがあれば、ダイバーラウンジさんに相談してみたらいろいろショップや海情報教えてもらえると思いますよ♡
ありがとうございました!
素敵なレジン作家さん、ぐび姉さんのインタビュー、お話を伺いながらニンマリが止まらなくて大変でした(笑)ウミウシやかわいい生き物への愛が本当に深いです。そして、全体を通して感じたポジティブマインドになんだか元気をいただきました!ぜひ、これからもたくさんの夢を叶えていただき、楽しいお話と作品を発信していってください♡
おすすめ海アイテム
新しいダイバー図鑑