ダイバーの正体に迫る本企画、19人目はドフライニアさんです。よろしくお願いします!

ドフライニアさんプロフィール

現在ダイビング歴2年のAOW。経験本数は43本。沖縄本島で自然に携わる仕事をしている。Twitterではダイビングと生き物についてつぶやき中。

リーフィーシードラゴンとの出会い。小学生の頃から憧れ、高校生で初ダイビング

――まず、ダイビングを始めたきっかけについて教えてください。

小学生の頃、葛西臨海公園でリーフィーシードラゴンを見た時に「間近で見たい」と思ったのが始まりです。水槽から動こうとしなかったため、親に無理やり引き剥がされたのを覚えてます(笑)。

――目に浮かびました(笑)。小さな頃から生き物がお好きだったんですか?

はい。昔から植物界、動物界、菌界、全てのジャンルの生き物が好きでした!不思議な生態にワクワクするんです。小学生の頃は自然体験学校キャンプに月1回以上参加して、そこで昆虫、野鳥、植物などについて学んでいました。今はエビ目と腹足類(カタツムリやウミウシ)に熱が入っています!もちろんリーフィーシーが所属するトゲウオ目も大好きです。

――菌界!筋金入りですね。初めてのダイビングはいつ頃ですか?

16歳で家族で沖縄に行った時に初めて体験ダイビングをしました。水中で息ができることの感動は大きかったですね~!もっと自由に泳ぎたいと思いました。でも、何を見たかあまり覚えてないんですよね…インストラクターさんがサンゴの破片でどぜうモンみたいなことをしていて、その印象が強すぎて(笑)。

そして、そこから6年後、ちょうど2年前にOWを取りました。20歳で沖縄に移住して、仕事にも慣れ、お金にも余裕が出てきたので。

ダイバー図鑑

――OW講習は順調に進みましたか?

そうですね、耳抜きもマスククリアも苦労しませんでした。高校時代、潜水士試験の本を買って読んでいましたので知識もそれなりにありましたし。ただ、中性浮力はやっぱり経験を積むことで上達したと思います。よく言われていることですが、体の中の空気を意識するようになってから安定しました。体に多く空気が入っている状態をキープ、少ない空気でキープという感じで。

――ようやく自由に潜れるようになって、ハマりました?

ハマりましたね~!OWを取って1週間もしないうちに、マイ器材も全て揃えてバディダイビングをしに行くようになって。見たことのない生き物だらけでワクワクしっぱなしでした!

ダイバー図鑑

水族館は確実にその生き物が見られますけど、ダイビングでは狙った生き物が見られるときもありますし、見られないときも…そして、思ってもみない生き物に会えることもあるところが面白いですよね。ひたすら生き物を探すダイビングが好きで、今は時間があれば潜りに行っています。

生き物を探しまくるバディダイビングに没頭!

――バディダイビングをされるんですね!以前アンケートをしたところ、バディダイビングに興味がある方が意外と多かったんですが、沖縄では盛んですか?

僕が一緒に潜っている人は元ガイドさんやダイビングショップ勤務志望だった方などで、僕のように0からOW取ってバディダイビングをしている人は周りにはいないです。と言いますか、バディダイビングしている日本人はあまり見ないですね。米軍さんはかなり見ますが。

――どんなふうに潜るポイントを決めたり、実際に潜ったりされているんですか?

エントリーする場所で集合して、Googleマップを見ながら 「この辺まで行って大岩をぐるぐるして帰る」とおおざっぱに決めたり、目印やどこに何があるか書いてある地図を見てルートを決めます。誰も潜ったことのない場所では、一度シュノーケリングで地形を見てから後日ダイビングということもありましたね。

潜ってからの流れは、200barスタートで、先に残圧100になった人が帰る合図をして大体残圧50残して終了です。そんなに念入りに決めたりはしていなくて、何かあったら水中ノートでやりとりしていますね。

あとは一緒に潜る人によっても変わってきます。生き物好きや詳しい方と一緒の時は連れて行ってもらったり、紹介したりで一緒に行動します。生き物に興味がない人と一緒の時は、区画を決めてそこから離れないようにお互い見える位置で潜ります。

ダイバー図鑑

――おお、意外と気軽なんですね!これまでに印象的だったダイビングについて聞かせてください。

まず、沖縄県金武町にあるレッドビーチというポイントですかね。通年ウミウシがたくさん見られる場所なんです。しかし透視度が低く、地点に行くまでにどのくらい進んだかやコンパスナビゲーションがしっかりできないと迷子になってしまうような場所です。ガイドさんですら迷子になることがあるとか。

僕がそこへ行ったのは、まだ10本も潜っていない頃でした。「ついてくれば大丈夫!」と言われ3人で行ったのですが…少し下を見ていたらバディを見失ってしまいました。「このまま真っ直ぐ進むと鉄塔がある」というのは聞いていたので、とりあえず進んでそこで合流できたものの、生き物どころではなかったですね。もう二度と行くことはないと思います。

――10本以下でかなりスリリングな経験をされたのですね…!待ち合わせ場所を事前に決めておくことは重要ですね。

ポジティブな思い出でいうと、初めてダイビングでウミガメを見たときは感激しましたね!一緒に泳げて夢のようでした…!今では見慣れてしまって「あ、いた」という感じなので少し切ないです…。

見られて嬉しかった生き物は他にも「キスジカンテンウミウシ」や「オイランヨウジ」、「ピグミーシーフォース」…あげていくときりがありません(笑)。

ダイバー図鑑

――リーフィーシードラゴンも含めて、形や色が個性的な生き物がお好きなんですか?

そうですね、形も色も好きです!それに、生態も気になりますね。どんな生き物でもその環境に適応しようと不思議な形になったり、色になったり…進化したり退化していたり。ワクワクしますね!

ダイバー図鑑

――Twitterアカウント名は「ハクセンアカホシカクレエビ」の英名とのことなんですが、実際見たことはありますか?

沖縄にはいないカクレエビなんですよね。なので見たことは無いです。つけた理由は「Twitterを始めよう!」と思った頃に図鑑で印象に残っていた名前だったんです。深い理由はありません(笑)。

美しいシードラゴンや新種発見…夢は尽きない!

――今後見てみたい生き物ややってみたいことはありますか?

リーフィーシードラゴン、ウーディシードラゴン、ルビーシードラゴンの3種は最大の目標ですね!実際にこの目で、間近で見てみたいと今でも思っています。

あとは夢は大きく、新種か絶滅動物などを見つけたいですね!それと沖縄の海の生物全て撮影という途方もない夢もあったり…。

――途方もない…でもだからこそ、ダイビングは生涯を通じて楽しめるんですよね!それでは最後になりますが、ダイビングを始めるかどうか迷っている方や、続けられるか不安に思っているビギナーダイバーの方へメッセージをお願いします!

僕の周りのダイバーさんはいろんな楽しみ方をしている人がいますね。僕のように生き物が好きでダイビングをしている人、地形や綺麗な景色を楽しんでいる人、ただ海で息ができることや無重力、深さを楽しんでいる人などなど様々です。

そんなふうに自由な楽しみ方をする人たちと気軽にできるのが「バディダイビング」だと思います。周りの友人や家族などを誘って一歩踏み出してみてはいかがでしょうか?そして自分なりの楽しみ方を見つけられた時、ダイビングに熱中すること間違いなしです!

僕も苦手だったダイビングはありました。水深25mを過ぎてからまるで異世界に来てしまったかのような不安…しかし仲間がいることの安心感もあり、何度か深場に行くうちにその異世界感を楽しめるようになりました。

1度ダメでも2度、3度とやるうちに慣れていくものです。そして楽しめるようになるはずです…!

――ありがとうございました!

生き物が好きで、子どもの頃からの夢を叶える道を歩んでいるドフライニアさん。海には不思議な生き物がいっぱいいて、新たな出会いがあるたびに世界がまだまだ広いことを思い知りますよね。たくさんの夢をぜひ実現していってください!