ファンダイビングをするなら、どこかのダイビングショップを利用することがほとんどだと思うのですが、ダイビングを始めたばかりの頃はどうやって選べばいいか、どんなタイミングで予約すればいいかさえわかりませんでした。(運良く、良いショップさんに出会えて本当に良かった)

というわけで、今回はビギナーダイバーの方に向けてファンダイビング時のショップの選び方をまとめてみようと思います。

また、記事を書くにあたってベテランダイバーさんの選び方を聞いてみたくて、友人やTwitterでつながっているダイバーさんにご協力いただきました。ありがとうございました♡

まずはダイビングの目的と場所をイメージする

旅行の楽しみのひとつとしてダイビングを楽しむ場合と、ダイビング自体が目的の場合とがありますよね。ビギナーさんということで、「ダイビングしたいけど、有名なポイントもまったくわからない」というような場合は、「DIVER」「Marine Diving(マリンダイビング)」などの雑誌でイメージを膨らませるのも手です。女性だったら「La SCUBA(ラ・スクーバ)」はファッション、コスメ情報も豊富なのでおすすめです♡

全国の有名ポイントは、こんな感じです。

東日本
小笠原諸島(東京都)、大瀬崎(静岡県)、神子元島(静岡県)、伊豆(静岡県)

西日本
串本(和歌山県)、柏島(高知県)、越前(福井県)

南の方
石垣島(沖縄県)、宮古島(沖縄県)、慶良間諸島(沖縄県)、奄美大島(鹿児島県)

(参考:Google検索ボリューム)

もちろん、素敵な海はもっとたくさんあるので、ぜひ探してみてくださいね。

参加者のダイビングスキルを整理する

オリジナルのログブック

ダイビングはバディを組んで楽しむアクティビティなので、友人や家族と出かけることも多いと思います。まずは、参加者全員のダイビングCカード(ライセンス)有無と経験本数、ダイビングのスキルを整理してみましょう。ダイビングは安全に無理なく潜ってこそ楽しめるものです。一番本数の少ない人を加味して予定を立てると安心です♡

Cカードを持っていない人がいる場合

「体験ダイビング」か「ライセンス講習」のどちらかに対応しているダイビングショップを探す必要があります。ゲストやガイドの人数が多ければ、ビギナーとそうでないチームとに分かれて潜らせてくれるところもあります。

オープンウォーターのCカードしか持っていない人がいる場合

経験本数が少ない人がいる場合は、少人数(4名以下)でガイドさんがしっかり張り付いてくれるショップがおすすめです。オープンウォーターで潜れるのは、水深18mの水面が開放された場所です。ボートダイビングの場合は水深が18mを超える場所も多いので、どんな海で潜るのか、初心者向けのポイントがあるのか、調べておくと安心です。

また、1年以上のブランクがある人がいる場合には、リフレッシュコースにきちんと対応してくれるショップを探しましょう。

全員アドバンスドオープンウォーター以上のCカードを持っている場合

アドバンスドオープンウォーターのCカードを持っていれば水深30mまで潜ることができるようになり、ゲストとしてファンダイビングを楽しむ上での制限がほぼなくなります。ただ、ライセンス取得時にきちんと指導を受けて潜り方を習得していないと不安ですよね。ショップに経験本数やスキルに関する心配な点を伝えて相談してみましょう。

自分に合ったダイビングショップの種類を選ぶ

ダイビングショップ

ダイビングショップの種類は、大きく「現地ダイビングサービス」「都市型ダイビングショップ」の2つに分けられます。現地ダイビングサービスにも、都市型ダイビングショップにも、それぞれの魅力があります。その時々の目的に合わせてショップの種類を選んでみましょう。

現地ダイビングサービスとは

海のそばに事務所や施設があり、そこを拠点に近くの海を案内してくれるショップ。ダイビング料金にはガイド料や施設利用料が含まれ、オプションで器材レンタル料、お弁当代が必要になります。また、セルフダイビングを推しているところや、都市型ダイビングショップの拠点として利用されているところもあります。

都市型ダイビングショップとは

近くに海がない都市にショップ(窓口)があり、週末などにツアーを組んで最寄りの海に連れて行ってくれるショップ。都市からダイビング拠点までの移動は主に車です。料金にはダイビング料金やオプションの器材レンタル料、お弁当代の他に移動交通費が含まれるのが一般的です。また、プールが併設されていて講習を受けられるショップもあります。

その海に一番詳しいガイドさんと潜りたいなら「現地ダイビングサービス」

行きたいポイントがあったり、お目当ての魚がいる場合には、現地ダイビングサービスがおすすめです。目の前が海!というショップが多く、ガイドさんは近隣の海に潜り続けています。定点観測をしているため、見られる魚や状況に詳しかったり、異変があればいち早く気づくなど、必然的にその海や見られる魚、地形に一番詳しくなります。

移動手段がない・移動中にゆっくり休みたいなら「都市型ダイビングショップ」

ダイビングができる海は都市部からかなり遠方であることも多く、電車やバスで行けないところも。交代で運転できない場合などには都市型ダイビングショップが便利です。特にダイビング後は疲れて眠くなるので、長距離運転せずに済むのは嬉しいですね。

連泊してめいっぱいダイビングを楽しむなら「現地ダイビングサービス」

ファンダイビングすることを目的にしてめいっぱい潜りたいなら、現地ダイビングサービスがおすすめです。宿泊施設を併設しているところや近くに顔の利く宿があることが多いので、海のすぐそばに泊まれて、翌朝も朝早くからダイビングを楽しむことができます。

旅行ついでのダイビングなら「都市型ダイビングショップ」

旅行を兼ねたダイビングの場合、その前後の予定を考えると都市を拠点にするほうが楽になることがあります。また、ショップによっては「せっかく来てくれたのだからおすすめのスポットを案内するよ!」と言ってくれるところがあったりもします。

ダイビングショップの見つけ方

ダイビングショップを見つける

どの種類のショップを探すか決まったら、雑誌やインターネットで情報を集めてみましょう。ダイビングはショップとの信頼関係なしには楽しめないアクティビティなので、オーナーさんやスタッフさんの人柄やキャラの相性が合うかが意外と重要です。ブログやFacebook、Instagramをチェックしておくと、よりリアルなショップの雰囲気をつかむことができます。

チェックするポイント

  • どんなオーナーさん、スタッフさん?
  • 海の見どころや海況は?
  • どんな魚が見られる?
  • 料金は?器材レンタル料は?
  • レンタルできる器材は?サイズは豊富?
  • どんな設備がある?シャワーは屋内?(特に冬)お風呂はある?
  • 交通手段は?送迎はある?
  • 近くに宿泊施設はある?
  • どんなゲストが来てる?
  • ガイドさん1人あたりのゲストの数は?(4人が標準)
  • 他のショップとどんなところが違う?
  • 支払い方法は?

ダイビングショップの特徴を理解する

海にもいろいろ特徴や見どころがありますが、ダイビングショップも三者三様です。そのショップの得意なところを見極めて、あなたに合ったショップを見つけましょう。

  • Cカード取得のスクールやスキル指導が得意
  • 体験ダイビングやビギナー対応が得意
  • ベテランダイバーとのスキルを要するダイビングが得意(ドリフトダイブ、ディープダイブなど)
  • カメラ、写真が得意
  • 魚の知識が豊富
  • 器材について詳しい
  • 観光、宴会などダイビング以外のことも得意

ダイビングショップへの予約方法

雑誌や公式サイトで紹介されている期日・連絡方法で予約すればOKです。目安としては「遅くとも2日前」くらいのところが多いようです。ただ、予約が空いていれば対応してくれることがあるので、ダメ元で連絡してみるという手もありだと思います。

Web予約に対応しているショップも多いですが、システムエラーなどでメールが届かないなどのトラブルもあるので、心配な場合は電話で一報入れると安心です。

また、ダイビングショップは小規模なところが多いので、大人数で予約が入ったり、ビギナー・講習チームとベテランチームに分かれなければならない場合、フリーランスのプロダイバーにお手伝いをお願いしている場合があります。前日・当日キャンセルは迷惑がかかってしまうので注意しましょう。

ベテランダイバーさんたちのダイビングショップの選び方

ベテランダイバーさんは、何を決め手にダイビングショップを選んでいるのでしょう?どんなところに気をつければいいかの参考にしてくださいね♡(私もすごく勉強になりました!)

さすらいダイバーAさんの場合

私がダイビングを始めるきっかけをくれた友人。ときどき旅人。エア消費がめっちゃ少なくてうらやましい。すごく素敵な写真を撮ってます♡

1. 現在のダイビング本数と歴は?
169本/7年

2. リピートしているショップ数は?
4〜5店舗

3. リピートしていないショップ数は?
30店舗以上

4. 初めて行くときの決め手は?
まずは「行きたいポイントに行ってくれるかどうか」。場所にもよるけど、ワイド(魚群や大物)が好きで沖のポイントに行きたい傾向があるから、遠方のポイントでも「行きましょう!」ってなるところが嬉しいな!

それから「雰囲気」をWebサイトでチェックしてる。体験ダイビングばっかりやっていそうなところとか、大人数で船の上でウェーイ!みたいなのはあんまり。それなりに歴があるゲストが通っている感じのところが良い。

ガイド一人あたりのゲストが4人までなら快適。でも、どこのポイントに行くかの方が優先順位は高いから、そこまでは気にしない。遠方行って少人数じゃショップもかわいそうやもんね(笑)

あと、フォト派歓迎とか詳しい人がいるのもポイント!

5. リピートする・しない理由は?
海外旅行中に潜ることが多いので、基本的にショップは一期一会。リピートしているのは国内で何度か行く機会のあるところ。

セルフダイバーBさんの場合

以前、極寒の福井(水温14度)でダンゴウオ幼魚を見るというセルフダイビングに同行させていただきました!

1. 現在のダイビング本数と歴は?
415本/30年
(10年のブランクあり)

2. リピートしているショップ数は?
4店舗

3. リピートしていないショップ数は?
3店舗以上

4. 初めて行くときの決め手は?
その海の情報量と雰囲気。

5. リピートする・しない理由は?
お客さんを迎える体制がしっかり取れていて気持ちよく楽しませてくれるショップには必ずリピートしてます。あと海の情報を余すところなく教えてくれるところは信頼できるのでリピートします。

一方で、愛想のないところ、イントラやガイドの経験値が浅いサービスは楽しくないので2度と使わない。「おれの海」と誇らしげにしていて、施設利用のルールなどが細かくて体育会系なサービスとか。

親指とダンゴウオ。 #diving

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固有種ハンターCさんの場合

一緒に潜らせていただいたことはないものの、縁あって繋がった方。海外あちこちのとある魚種の固有種をたくさんカメラに収めてて本当にすごい♡

1. 現在のダイビング本数と歴は?
702本/10年

2. リピートしているショップ数は?
4店舗

3. リピートしていないショップ数は?
とくにない

4. 初めて行くときの決め手は?
固有種や目的の魚を見つけているかどうかをそのショップのブログでチェックする。ブログは大切だね。あとは、少人数のチームで潜れるかどうか。

5. リピートする・しない理由は?
サービスが悪いかどうか。スタッフの態度や言動で決まってしまうと思う。もし目的の魚が見られなければリトライする。

#diving

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Dさんの場合

1. 現在のダイビング本数と歴は?
200本/4年

2. リピートしているショップ数は?
1店舗
(人見知りなので毎回同じショップさんだけ)

3. リピートしていないショップ数は?
なし

4. 初めて行くときの決め手は?
ガイドさんの顔写真の有無です。やっぱ顔が写ってると安心なので。

5. リピートする・しない理由は?
そのショップさんとの相性はもちろんですが、マナーだったり、そこに通ってるリピーターさんたちへの接し方だったりします。楽しませるだけじゃなくて、ちゃんとショップさんが注意できてるかどうか!?

ぷくー #diving

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Eさんの場合

1. 現在のダイビング本数と歴は?
270本/10年

2. リピートしているショップ数は?
7店舗
(基本リピートしていませんが、2回以上利用したのは7店)

3. リピートしていないショップ数は?
20店舗以上

4. 初めて行くときの決め手は?
雑誌やダイビング先で知り合ったお客さんの情報。休暇日程に合って予約できるところ。大物が見れるか海がきれいなところ。ショップが自前の船を持っていること(できれば大型船)。ショップの位置が行きたいポイントに近いこと。

自前の船がないと、他のショップの船に乗せてもらうので肩身の狭い思いをすることがあります。大型船は、少々海が荒れても大丈夫なのと、少し遠くまで遠征できて、その分行けるポイントが多くなるところが良い点。そして広くてトイレがついてる!

5. リピートする・しない理由は?
リピートするのは少人数制で常連さんに固められていない。ダイビング後のアフターケアが充実している(簡単な観光を企画してくれたり、楽しくログ付けできる)。わがままなベテランダイバーさんもバシバシ仕切れるガイドさんがいる。女性に優しい。その場所にダイビングショップが1軒しかない。

リピートしないのは、明らかにサービスが常連さんを優先しているのがわかるお店。お客さんが多すぎて、お客さんの扱いに慣れていないアルバイトのガイドを雇っているお店。体育会系で心に余裕を持てないお店。

アオリイカの卵 #diving

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Fさんの場合

1. 現在のダイビング本数と歴は?
580本/7年

2. リピートしているショップ数は?
1店舗
(都市型ショップ1軒、現地は各地ごと)

3. リピートしていないショップ数は?
とくになし

4. 初めて行くときの決め手は?
PADIのダイビングスポットを見て、ポイントに近いこと。毎日のように同じ海に潜っているところ。おのずと評判がいいところになります。イベントで客寄せするところは避けています。

あとは、クレカが使えるか、予約する時かWebサイトで確認します。現金は持ち歩きたくないのと、現地サービスは銀行、コンビニが遠いところが多いので。

5. リピートする・しない理由は?
基本的にすべてリピートです。

ピンクスクワットロブスター。 #ダイビング #diving #鹿児島佐多

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Gさんの場合

1. 現在のダイビング本数と歴は?
150本/7年

2. リピートしているショップ数は?
1店舗

3. リピートしていないショップ数は?
とくになし

4. 初めて行くときの決め手は?
家や職場からの距離、通いやすさ。

5. リピートする・しない理由は?
よほど悪徳でなければ通いますかね(笑)。気疲れしたときはリピートの間隔を空けることも。

まとめ

ブログなどで、見られる魚、ポイント、海況などについて詳しく紹介しているショップはベテランさんに選ばれやすいみたいですね。そして、ほとんどの方が「気持ちよく潜れること」を大切にされていました。

ダイビングは協力しあわないとできないアクティビティなので、設備やアクティビティの派手さだけでなく、気持ちの面での快適さが結構大切なんですよね。

ちなみに、Fさんの「クレカが使えるかどうか」というのを見て思い出したんですが、私も現金を持ち歩きたくないのは同感で、クレカ対応していないお店にはオンラインバンクで銀行振込にさせてもらったりしています。(スマホでその場で支払って確認してもらう)

というわけで、ダイビングショップの選び方をご紹介しました。冒頭でちらっとご紹介したダイビング雑誌ですが、代表的なものを置いておきますので参考にしてください♡

旅行ガイドブックのような雑誌「DIVER」

フォト派・スキルアップに「Marine Diving(マリンダイビング)」

女性ダイバーにおすすめ「La SCUBA(ラ・スクーバ)」

それでは、事故に気をつけながら、相性ぴったりなダイビングショップを見つけてシーズンの終わりまで楽しみましょう♡