ダイビングのログブックは世界に1冊しかない海の記録。ダイバーたちはどのようにダイビングを、海の思い出を、旅の軌跡を綴っているのでしょう?

「ダイバー図鑑」のスピンオフ企画として始めた「ログブック図書館」では、ご協力くださったダイバーひとりひとりの実際のログブックをご紹介していきます!

3冊目は、akkyさんのログブック。

akkyさんプロフィール

現在ダイビング歴もうすぐ10年のAOWダイバー(PADI)。経験本数は300本超。大阪在住のデザイナー。世界一周バックパッカー経験あり。水中写真、お絵かき作品はInstagramにて公開中!ダイバー図鑑記事はこちら

akkyさんのログブック

ダイバーでもあり旅人でもあるakkyさん。トラベラーズノートのような革のログブックです。表紙にはジンベエザメのワッペン。

裏表紙にはイソギンチャクがいます。かわいい♡

それでは、さっそく中を見せてもらいましょう。

カラフル♡

そうなんです、akkyさんのログには潜った時のデータだけでなく、海と旅の思い出が色鉛筆で描かれているのです。素敵すぎる!

一本買いできる色鉛筆を使っていて、鮮やかな海の色を表現するためにブルー系だけで5色を使い分けるんだとか。

ログに描かれるのは海の中の景色だけでなく、ある時は移動した経路、

ある時はランチの記録、

またある時は水平線とビール♡

シュノーケリングで見たイルカを描くこともあれば、

マクロなお魚も。

というように、海の記録も旅の思い出も詰まった絵日記のような一冊になっています。

生き物だけでなく、一緒に潜った人や陸での出来事、残念だったこと(狙っていたものが見えなかったとか)も書くことで、見返した時に「そうだったなー!」と楽しめるんだとか。確かに!ずっと見ていられそう。

しかも、このログレフィルはakkyさんオリジナル。必要最小限の情報をコンパクトにまとめられること、星で評価できる透明度欄(◯mより、期待とのギャップまで伝わる!)、お絵かきしても裏うつりしない厚手の紙、そして世界中を旅するakkyさんらしいこだわりでダイビングエリアの国旗を描く欄があります。

旅感!こういう遊びゴコロ大好き!

ちなみに色鉛筆でログを残し始めたのは4年ほど前から。初期の頃は3色ボールペンでした。

こうして見ると、色鉛筆との出会いでakkyさんのお絵描き力が爆発しているよなあ。

さてさて、そんなakkyさんですが、最近もうひとつ魅力的な画材に出会ったそうで。それがこの、

インク♡

きっかけはプライベートで万年筆を買ったことから始まったそう。万年筆に使うインクには濃い青から爽やかな青まで様々あり、「深海」「紺碧」と名付けられたインクを前に買いたい気持ちを抑えられるわけもなく(笑)。それからインクを使って描かれた絵を見て、自分でもやってみようと思ったとのこと。

すっかりakkyさんの絵のファンになった私的には「はじめてくれてありがとう!」という気持ちです(笑)。

インクと水彩画って違うのかな?と思って尋ねてみると、「たぶん水彩絵具も水で溶いて使うしやり方は同じなんだけど、インクの方が、一色の中に他の色も入ってるような複雑な色合いで、塗った時と乾いた時の色が変化するのがいい。”深海”とか、塗った時は濃紺なんだけど、乾くと、赤錆色が出てくるの」と一枚の絵を見せてくれました。

本当だ、確かに周りを囲む深い深い青に赤が滲んで不思議な色彩に!グラデーションもきれいだなあ。

グラデーションについては「画用紙に筆で水とインクをちょんちょんと乗せて伸ばしていくんやけど、色がじわ〜って勝手に広がって行って、濃いところと淡いところができて、多少操作はするけど、もうそれ眺めてるだけ」。自然の織りなす情景のように偶然の重なりでできあがる美しさだったんですね。

Instagramにアップしたところ反響があり、「自分でも欲しいもの」をグッズにしたりLINEスタンプにしたりしています。

ブランド名の「uminomado」には「ちょっと別の世界を覗いてみる」という意味を込めたとのこと。なお、akkyさんは旅の記録をtabinomadoという冊子にまとめているのだけど、こちらも素敵。

ログブックと旅冊子「tabinomado」

はー、見応えありまくりのログブックだった♡

ダイビングも海旅も、絵で残すというのも良いですね。「絵心とかセンスではなく実践あるのみ」と言うし、私もいつか挑戦してみたいなあ。

akkyさんのイラストグッズ、購入もできます♡勝手に布教活動(笑)。